樂焼・萩焼・唐津焼・志野焼・大樋焼・備前焼など49点の茶碗を展示しています。

碗

≪樂焼≫

茶の温かさを保つのに適した土を使って低温度で焼かれるため、飲みやすく掌にふわりとおさまる形であることや、他の茶道具とも調和する落ち着いた釉の色であることに加え、手捏ねのもつ成形の趣が静穏感ただよい、侘び茶のシンボルとなった。

樂 長次郎  黒樂茶碗「山男」
樂 長次郎  黒樂茶碗「山男」

≪萩焼≫

萩焼には高台(底の丸い基台)に切込みを入れたものが多く見られる。これを 割高台 という。高台を鑑賞する茶道の習慣から、変化をつけて趣を出そうとしたのが始まりと考えられている。

坂田泥華 萩井戸茶碗
坂田泥華 萩井戸茶碗

≪唐津焼≫

唐津焼は砂目と呼ばれる粗くざっくりとした土味と渋い色調が特徴であり、素朴さ・温かさ・力強さが魅力である。また唐津焼には非常に多くの種類があり見る者の目を楽しませてくれる。

中里無庵 唐津茶碗
中里無庵 唐津茶碗

≪大樋焼≫

樂焼の脇窯の1つ。長左衛門は地名〝大樋〟を姓とし、代々加賀藩の茶道具を作った。 黒・赤のほか飴釉のかかったものが有名。

≪志野焼≫

「もぐさ土」と言われる黄味のある白土で、これに淡雪のような白い半透明の長石釉が厚くかかっている。火色とよばれる赤みがほんのり出て美しい景色になっている。