備前焼中興の祖 金重陶陽特別展

○第1期・・・細工物の名手(明治43年~昭和5,6年頃まで)

主に細工物を制作した時期。

細工物を作る陶工は「でこ師」と呼ばれ、陶陽も22,3歳の頃すでに伊部を代表する「でこ師」のひとりとなった。

牡丹獅子香炉

牡丹獅子香炉

 

○第2期・・・桃山への挑戦(昭和5年頃~昭和27年頃まで)

桃山風備前に挑戦した時期。

細工師としての行き詰まり、伝統文化見直しの風潮のなか古備前の美しさ、器肌のもつ侘びた土味に傾倒していった。

伊部窯茶入

伊部窯茶入

○第3期・・・出会い(昭和27年頃~人間国宝に認定されるまで)

北大路魯山人・イサム=ノグチとの出会いは陶陽の作陶に大きな変化をもたらせた。古代の土器や須恵器をイメージした花器を作るようになった。

花明山四方角切皿(五枚)
花明山四方角切皿(五枚)

 

○第4期・・・陶陽備前の真骨頂(昭和31年~昭和42年)

人間国宝になってからの時期で自由な心境で独自の作風を楽しみ、作域も今まで行ってきたことの総集編のようにバラエティの富んでいる。

割山椒向付(六客)

割山椒向付(六客)